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子どもからのSOS!子ども達が描いた「食卓の絵」からわかる、日本の教育問題

子どもからのSOS!子ども達が描いた「食卓の絵」からわかる、日本の教育問題

みなさんは家族そろって食卓を囲んでいるだろうか?
サザエさん一家のように家族全員で食卓を囲む機会は、今ではお盆やお正月くらいに減ってきているように思う。近年では、東日本大震災をキッカケに食材の安全面を指摘する機会が増えたが、食材ではなく食の環境面にも様々な問題がある。

今回は家族のコミュニケーションの場としての「食卓」を子どもの視点から長年調査している室田洋子先生(元聖徳大学児童学部教授・臨床心理士)のご意見と調査報告に注目してみた。

家族が共同でコミュニケーションする場は「食卓」しか残っていない

家庭の食卓は、家族のコミュニケーションがぐっと密度が濃くなった中核的な場所であり、家族が共同作業をする場でもある。かつては食事以外にも小屋を造ったり、家畜の世話をしたり、草を刈ったりと、家族全員でコミュニケーションをとる場面が多かったのだろうが、現在はこういったことのほとんどは外部に委託され、食卓にだけ、辛うじて残っているといえる状況だ。

食卓ではお互いが近い距離(1mぐらい)でコミュニケーションをとる。こうした距離では表情やしぐさが自然と伝わる。コミュニケーションのなかで言語以外のコミュニケーションの占める割合は93%と言われており、相手のため息や、コップを置くといったちょっとしたしぐさから、さまざまな意味が人間には伝わっている。
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子供も例外ではない

子どもも2歳半には口で言っていることとお腹で思っていることは違う、とわかるようになり、3・4歳になるとさらに敏感に読み取るようになり、問題のあるケースだと、食べるときに意欲をなくして少食や偏食、そしてツメを噛んだりと情緒的な反応を示し、心身反応をあらわすことがあるそうだ。また、ある子どもは、このまま食べないでいると親は不機嫌なままだと先読みし、自分を抑えて食べてしまう。

後者は一見「いい子」のようだが、思春期になると積もりに積もった自己抑制が爆発して、キレたり自他傷をしたり、不登校や家庭内暴力を起こしたりと、さまざまな問題の原因になる場合がある。

 

子どもの描いた絵から見えてくる家族の状況

KFD(動的家族画)という心理技法を用いて、子どもに描いてもらった「食卓」の絵からその子の心理状況を把握することができるそうだ。子どもの心理状況は大きく分けて4つに分類される。

  • コミュニケーション充実型
  • 人間関係貧困型
  • 辺縁位置型・人物包囲型
  • 強制感型

コミュニケーション充実型の絵
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①・②:表情・動きのある人物が描かれている。右図で父が点線で描かれている背景としては、母がこどもたちの意識にちゃんと父を引き込んでいることが多いそうだ。

人間関係貧困型の絵
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③・④:人を「人マーク」で描くのが特徴で、顔の○部分に「父」「母」と書き込むような絵がある。これは食卓の様子が子どもの心にはこのようにイメージされていると考えられているそうだ。

辺縁位型・人物包囲型の絵
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⑤・⑥:人間関係貧困型とは分類は異なりるが、同じようにコミュニケーションが不足していることを感じさせる絵として、自分を端っこに一人描いているような「辺縁位型」や自分の周りを何かで包んでいるような絵を描いている場合(「人物包囲型」)などが見られる。「辺縁位型」は孤食や個食といった状況が関係していて、「人物包囲型」は不安な気持ちを現わしていると考えられるそうだ。

強制感型の絵

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⑦:母親の責任感が強く、子どもにご飯をきちんと食べさせようと頑張りすぎている場合、子どもは人物を描かずに食べ物を大きく、たくさん描くことがあるそうだ。これは「強制感型」と呼ばれているようですが、父親の役割を埋めようと頑張る母親は同時に不安を抱え込んでおり、その不安を子どもに食べ物を「きちんと食べさせる」ことで解消しようとしているといった場合などが考えられる。

約5倍!?不安を抱える子どもが増加

室田先生は1995年〜2005年にかけて、子どもたちの家庭の食卓の様子を描いてもらう調査を実施している。そこには日本の時代に沿った問題がはっきりと映し出されていた。下の図を見てもらいたい。

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コミュニケーション充実型は半分以下と減少し、人物包囲型はなんと約5倍にも増加していることがわかった。このことから言えるのは、現代の子どもたちは十分に家族とコミュニケーションが取れておらず、何かしらの不安を常に抱えている子どもが増加している。

子どもと一緒に食卓を囲む機会を増やそう!

このようなデータを見るととても不安な気持ちになるが、まずは食卓でのコミュニケーションを楽しむことを心がけることが大切だ!これは子どもがいる家庭に限らず、すべての人が今からチャレンジすることができる。

食事は作業ではない、家族とのコミュニケーションの一つだ
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